日モンゴル防衛相会談、緊密な連携で地域情勢対応

南シナ海問題、国際法に基づく平和的解決へ

　河野太郎防衛大臣は6月1日に、モンゴルのニャマー・エンフボルド国防大臣とテレビ会談を行って、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた防衛当局の役割や、地域情勢などについて意見交換を行った。特に東シナ海・南シナ海情勢に関する意見交換では、引き続き両国間で緊密に連携していくことで一致。エンフボルド国防大臣から、モンゴルによる南シナ海の紛争の平和的解決へ向けた意向が示された。
　東シナ海・南シナ海では、最近のコロナ禍の中でも、中国の公船による尖閣諸島周辺領海内への侵入事案が発生したり、新行政区を設定したりといった、中国の強引な活動が活発化しているところ。そうした事象を踏まえて両大臣は、東シナ海・南シナ海情勢を含む地域情勢で意見交換して、緊密な連携を維持する考えで一致した。
　その中で河野大臣は、力を背景とした一方的な現状変更の試み、さらには緊張を高めるいかなる行為に対して、強く反対した。法の支配による自由で開かれた海洋秩序が重要だと強調した。それを受けたエンフボルド国防大臣は、モンゴルでは国際法および法規範に基づき、南シナ海の紛争の平和的解決に応じたい考えがあることを示した。・・・