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2020.06.02

ウイングトラベル

★1日より全53店舗の営業再開、来客に手応え

 近ツー首都圏、クロスチャネル戦略も強化

 緊急事態宣言の解除を受けて、4月初旬より臨時休業していた各旅行会社のカウンター店舗が6月1日より約2カ月ぶりに営業を再開したが、新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底し顧客と従業員の健康を守りつつ、店頭での対面販売をどう行っていくのか、新たな挑戦が始まった。KNT-CTホールディングスグループで、同日より全53店舗の営業を再開した近畿日本ツーリスト首都圏の三上直隆個人旅行部課長は、旗艦店の有楽町営業所で本紙らの取材に応じ、「朝からたくさんのお客様にご来店頂いている。初日にしては予想以上に多い印象。やはり、旅行に行きたいという思いが強くなっているのではないか」と手応えを示したうえで、「まずは2時間以内の近場の宿泊を中心とした商品からお勧めしていく。安心安全をモットーにケアしていく。また、Go
To Travelキャンペーンの詳細が明らかになった段階で、新商品展開を十分に行っていく」として、国内の近場からロング方面、さらには海外旅行へと段階的に旅行需要を回復させていきたい考えを示した。また、店舗での感染予防対策の徹底に加えて、「旅のコンシェルジュ」によるオンライン接客システムもさらに活用していく考えで、新型コロナウイルス対策を一つの契機にクロスチャネル戦略をさらに強化していく考えを示した。

 

 フェイスシールドとアクリル板のダブルで対策
 スマホで「旅のコンシェルジュ」の導入計画

 同店の接客カウンターでは、スタッフのフェイスシールドならびにマスク着用と、カウンターへのアクリル板設置をダブルで行っており、飛沫感染のリスクを最小化するよう工夫されている。接客カウンター同士の間隔も十分に開けられており、隣席を気にすることなく安心して旅行相談ができる。パンフレットラックの配置も見直し、パンフレットを手に取る顧客同士が密にならないよう工夫した。店舗の入り口は集約し、入店時のマスク着用と手指消毒の協力を呼びかけるほか、事前来店予約を推奨し、待ち時間がかかる場合には携帯電話による呼び出しを行うなど、店内での滞留を回避する。

 

 夏休み商品、コロナで例年より3分の1少なく
 「Go To Travelキャンペーン」で需要回復期待

 本来ならこの時期は夏休みの書き入れ時にむけて、ファミリー向け商品などが多数販売される時期に当たるが、今年は新型コロナウイルスの影響で、夏休みの商品は例年の3分の1程度少ない状況にあるとしている。また、今年は学校休業が続いた影響で、夏休みが短くなるが、「短いながらも夏休みに入るので、家族旅行が増えると思う」として、当面は2時間以内の近場の宿泊を伴う旅行を提案していく考えを示した。

 

※写真=近畿日本ツーリスト首都圏の三上直隆個人旅行部課長

 

※写真=スタッフはフェイスシールドとマスクを着用し、接客カウンターにはアクリル板を設置。接客カウンター同士の間隔も十分に開けられている。

 

※写真=店頭に設置された専用ブースで「旅のコンシェルジュ」に旅行相談ができる

 

※写真=交通会館1階にある近畿日本ツーリスト首都圏の有楽町営業所