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2018.06.04

WING

ボーイング、フィンランドでEA-18G初展示へ

空軍100周年エアショーで次期戦闘機候補F/A-18E/Fのデモに

 ボーイングと米海軍はこのほど、6月16日と17日の二日間に亘って開催されるフィンランド空軍100周年記念エアショーに、EA-18Gグローラー電子戦機2機を出展し、飛行展示も行うことを明らかにした。これはボーイングが同空軍の次期多用途戦闘機計画HXにEA-18Gの原型となったF/A-18E/Fスーパーホーネット戦闘機を提案していることから、デモ飛行の意味で地上展示、飛行展示を行うもの。
 EA-18Gは複座型のF/A-18Fを改造した電子攻撃機で、戦術電子妨害、電子防御能力を米軍や同盟軍に提供する。現在生産中の電子攻撃機では唯一のものとしている。自機が探知されずに目標に近づけるよう設計されているともいう。今回展示される機体は米国ワシントン州ホイットビーアイランド航空基地のVAQ-129(第129電子攻撃飛行隊)から派遣される。
 フィンランド空軍は現在保有しているF/A-18Cホーネットの後継機としてHXの機種選定を行っている。フィンランド国防省によると、2016年に英、仏、スウェーデン、米の4ヵ国に情報提供要請(RFI)を発出し、F/A-18スーパーホーネット、ダッソー・ラファール、ユーロファイター・タイフーン、ロッキード・マーティンF-35、サーブ・グリペンの5機種について回答があり、2018年4月により詳しい提案を求めるRFQ(Requirement for Quatation)が4ヵ国政府に発出されている。この回答期限は2019年初期であり、同国防省では2021年末までに機種選定の見込みとしている。
 空軍100周年エアショーは同空軍の本拠であるティカコスキ基地で開催される。

※写真=EA-18Gグローラー電子攻撃機。多数の電子戦ポッドを装備している(提供:米海軍)