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2019.12.04

WING

NAA、来年7月から時間値72回化、15スポット増強へ

Bラン南スポットへつなぐGSEトンネル整備も

 成田国際空港会社(NAA)は、成田空港の取扱い能力を向上させるべく、空港の各地区で地上施設の整備を進めている。当面は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に向けて、来年7月から1時間当たりの発着数(時間値)を現行の68回から72回化の実現を目指す。この主な取り組みは、高速離脱誘導路の整備だ。さらに駐機スポットの拡大を行うことで、能力強化を図る。現在行っているスポットの整備は、B滑走路南側地区と、第2ターミナル(T2)南側、第3ターミナル(T3)北側だ。大会開催までには15スポットを供用開始するとして、2021年度には23スポットの整備を完了する計画。2030年の更なる機能強化を迎えるまでにも、空港の様相は大きく変化することになる。
 このほど記者会では、成田空港の整備取組状況を視察する機会を得た。空港が一望できるランプタワーからB滑走路側を見下ろすと、スポットの整備状況が一望できる。整備の面積が比較的広いのがB滑走路南側地区の整備だ。ここでは10スポットの整備を進めているところ。小型機ではその倍の20機が駐機できるマルチスポットだ。この地区では、2020年の大会開催前まで、7月には7スポットの供用を開始する計画。その後2021年9月までに残る3スポットを供用開始する。
 2020年の供用開始までには、スポットへ出入りしやすいように誘導路の付け替え工事も行っているところ。空港東側誘導路からT2へ向けて付け替え、スポットの北側と接続する。この地区までの移動のため、さらにランプバスも含む地下を通るGSEトンネルの工事も行っている。このトンネルは、T2サテライト南側から延びて、スポットの南側を繋ぐ通路となる。これらB滑走路南側地区のスポットをつなぐ誘導路やトンネルは7スポットと同様に、2020年7月中には供用を開始することになる。
 またT2南側5スポット、T3北側3スポットの整備を進めている。T3北側のスポットは2020年2月にも供用開始を予定している。T2南側5スポットは、B滑走路南側と同様、2020年7月中に供用開始となる予定だ。

 A滑走路北側にホールディングベイ、22年完成へ
※写真2=3本目滑走路の建設予定地。南側を見たところ