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2019.06.28

ウイングトラベル

二階会長「自信と誇りもち観光業発展に努力」

ANTA通常総会、5600会員の飛躍と奮起期待

 全国旅行業協会(ANTA)は6月27日、令和元年度の第55回通常総会を開催し、二階俊博会長は、「観光は平和産業。国同士の安全保障の上でも、観光業の果たす役割は大きい。観光産業を広く展開していくことが、平和に通じるという崇高な希望、自信をもって、この産業の発展に努力していかなければならない」と述べ、「我々の果たす役割を十分認識しながら、自信と誇りをもって仕事を進めてほしいと心から願っている」と、5600会員のさらなる飛躍と奮起を期待した。
 二階会長は、「2018年度を振り返ると、西日本豪雨災害、台風21号と関空一時閉鎖、北海道胆振東部地震の発生と新千歳空港の機能障がいなどがあり、国内、海外ともにキャンセルが多く発生し、旅行業は大きな影響を受けた」と自然災害が多発した昨年度を総括した上で、「本協会は風評被害の防止と旅行需要の早期回復に向けて努力しなければならない」とその役割を指摘した。

 

 DMOにANTA会員参画を、コンテンツ開発強化で
 田端観光庁長官、地域密着型の強み発揮に期待

 来賓あいさつした田端浩観光庁長官は、「訪日外客数は昨年は過去最高を記録し、今年も好調を堅持している。インバウンドの効果を全国に波及させるためには地方誘客が重要。そのために、先進的なデジタルプロモーションの推進、コト消費の拡大にむけた体験型コンテンツの充実等を進める」とした上で、「体験型コンテンツを含めた着地型商品作りの担い手は、地域密着型のANTAの会員が担い手の中心になっていると思う。地域の魅力の再認識、地域の魅力の磨き上げに大いに力を発揮してほしい」と協力を呼びかけた。

 

 18年度は訪日・海外好調も、国内は前年割れ
 自然災害の風評防止、諸制度の改正などに対応

 同日のANTA総会では、2018年度事業報告と収支決算、2019年度の事業計画と収支予算が承認された。2018年は、訪日外客数が8.7%増の3119万人、海外旅行者数が6.0%増の1895万人といずれも過去最高を更新した一方で、国内旅行は自然災害の多発を受けて減少。2018年の日本人国内延べ旅行者数は13.0%減の5億6316万人、うち宿泊旅行は9.7%減の2億9188万人、日帰り旅行は16.3%減の2億7128万人といずれも減少、日本人国内旅行消費額も2.8%減の20兆5160億円と減速した。

 

 ANTA役員改選、二階会長留任
 近藤、永野両副会長留任、駒井氏が副会長に

※写真=ANTAの新役員体制。左から、駒井輝男副会長、永野末光副会長、二階俊博会長、近藤幸二副会長、有野一馬専務理事

 

※写真=総会冒頭にあいさつする二階俊博ANTA会長

 

※写真=ANTA総会であいさつする田端浩観光庁長官