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2019.06.12

WING

岩屋防相、陸型イージス反発「合理的な説明尽くす」

誠意ある対応、従来どおり新屋演習場“最適”

 岩屋毅防衛大臣は6月11日の閣議後会見で、イージス・アショア配備に向けた適地調査ミスなどが秋田県住民の反発を招いたことについて、最も大事なことは「正確な事実関係に基づいて、具体的で分かりやすい、そして、合理的な説明を尽くすこと」だと説明。その上で、もう一度「基本に立ち戻って、誠意ある対応を行っていきたい」と、改めて説明を行う意向を示した。候補地としてきた新屋演習場については、いぜん「最適」との考えは変わらない。
 防衛省が示した地元説明の資料では、イージス・アショア配備に不適地とした9地点で、レーダーを遮蔽してしまう地形を理由に候補地から外れることとなっていた。しかし実際には、遮蔽する山など地形の角度が資料で示した角度よりも緩やかだった。加えて、地元の反発を解消するために開いた説明会では、住民が参加した防衛省職員の居眠りを指摘。地元にはより濃い不信感の影を落とした。そのため10日には、秋田県の佐竹敬久知事が「話は振り出しに戻った」と発言。岩屋大臣は知事の発言を受けて「しっかりと受け止め、信頼回復に全力を挙げたい」と強調した。
 さらに岩屋大臣は、この度の資料ミスに加えて職員の居眠りについて「緊張感を欠いていたということに尽きる。事の重大性ということに意識を高く持って、それぞれの仕事を行わなければいけない」と述べた。「あってはならないこと」であり、すでに厳しく指示を行ったとした。
 また資料のミスについては、グーグル社の配信サービス「グーグル・アース」を使用して縮尺の異なる計算を行ってしまったことが要因となった。岩屋大臣は「グーグル・アースを用いたことが適切でなかったとは考えていない」考えだ。縦軸、横軸の縮尺が異なることを見落として計算したことが「あってはならないミスだった」と話した。また、後ほど示した訂正では、実際の地図を用いて計算を行ったことを説明した。

 

内容精査し再説明、信頼回復に「何でもしたい」