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2019.03.20

ウイングトラベル

JALとトラベルポート、GDS事業で合弁会社

アクセスとトラベルポートの統合も視野に

 日本航空(JAL)と英国のトラベルポートは旅行会社向けの流通システム(GDS)分野で今年6月に合弁会社を設立すると発表した。新たな合弁会社はJAL子会社のアクセス国際ネットワーク(アクセス)とトラベルポートの日本法人を傘下とし、統一ブランド「AXESS Travelport」のもとで一体的に事業を展開していく。将来的には両社の統合も視野に入れる。航空座席を始めとした旅行商材の取引形態が多様化していく中で、両社が一体となってセールスやシステム開発を進めていくことで、グローバル化への対応を進めていく。

 

 新ブランド「Axess Travelport」を展開
 GDSの相互利用やNDC経由の予約にも対応

 新たに設立する合弁会社はトラベルポートが66.6%、JALが33.4%を保有する。今回の合弁会社はトラベルポートが主導権を持つとともにアクセス国際ネットワークはJALの連結対象から外れることとなる。しかしながらJALは運営に対して積極的に関与していくとしている。
 今後は新ブランドのもとで、アクセスのGDS「AXESS」、トラベルポートが展開するGDS「アポロ」「ガリレオ」を相互で利用できるようになるほか、グローバルに展開する企業向け予約・精算管理ツールとの連携や、IATA(国際航空運送協会)による次世代の航空券流通システム「NDC(ニュー・ディストリビューション・ケイパビリティ)」を経由した予約取り扱いにも対応するなど、旅行会社に対してこれまで以上にグローバルな機能を提供していく。

 

 新体制構築でグローバル対応力を強化
 日本市場にマッチした流通形態を構築へ
 機能強化への投資資金「潤沢に用意してある」
 JAL自身のNDC対応「慎重に検討」

※写真=合弁会社を設立し、新ブランド「Axess Travelport」を紹介した関係者。写真左から日本航空の柏頼之執行役員旅客販売統括本部副本部長、トラベルポートのスティーブン・シュロック チーフ・コマーシャル・オフィサー