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2019.03.12

ウイングトラベル

18年度日本乗入れ国際線座席数6177万席

ANA総研、訪日4000万人に600万席不足

 ANA総合研究所がまとめた2018年度の日本乗り入れ国際線輸送座席数は、前年比5.7%増、331万席増加した6177万席で、2020年の訪日旅行客4000万人受け入れには約600万席の上積みが必要であることが分かった。
 ANA総研は2018年夏期スケジュールが始まった昨年3月31日から冬期スケジュールが終わる今年3月30日までの日本乗り入れ国際線輸送座席数を集計した。それによると、夏期は3538万席、冬期2639万席で、合計6177万席となった。
 これに対して、2018年の航空便利用者数は、訪日旅行者数が2875万人と計算した。これは2018年の訪日外客数3119万人にクルーズ客数244万人を引いた数値。この訪日航空便利用者数2875万人と日本出国者数1895万人を足すと、2018年の国際線旅客数は合計4770万人となり、集計対象期間により多少のズレはあるものの、座席利用率は77.2%となった。
 アウトバウント需要を鑑みて、2020年の訪日インバウンド旅行者数4000万人を達成するのに必要な国際線の必要座席数は6744万席で、現在の供給座席数では約567万席不足すると推計した。
 推計の前提としてANA総研は、政府の目標値は4000万人のうちクルーズ客500万人と試算。海外出国者数は2018年の実績値1895万人を2020年も同水準として算出。利用率は80%で算定したとしている。

 

 羽田・成田増枠・地方国際線拡大が必要
 訪日供給逼迫でアウトバウンド影響懸念

 ANA総研は2020年の国際線座席供給量について、「羽田空港東京都心上空ルートの新設により1日50便の増便、また、成田空港の運用時間等の拡大により年間4万回の離発着能力の拡大が期待されている。これらを国際線の平均座席数191席で試算すると年間ベースで724万席の供給量となる」と見通している。
 内訳は、羽田空港が50便×365×191席で年間348万席、成田空港が54便×365×191席で年間376万席。
 2018年の国際線輸送座席数6177万席に羽田・成田増便の724万席を合わせると推計供給席数は6901万席で、必要供給席数の6744万席を上回る。
 したがって、ANA総研の試算では、訪日外国人旅行者4000万人を達成するには、羽田、成田の増便が前提条件になる。ただし、羽田1日50便のうち半数を日米路線に振り分けることが、訪日旅行拡大に適正かどうかは議論が分かれる。
 また、ANA総研は言及していないが、このほかに地方路線の国際線乗り入れ拡大も、地方活性化の観点から必要になる。さらに、インバウンドの供給逼迫によるアウトバウンドへのしわ寄せも懸念される。

 

※図=航空便利用者数と輸送座席数の需要予測(ANA総研資料より引用)

 

 地方空港国際線座席数7.5%増、シェア拡大
 LCC23社供給量18%増、シェア25%に迫る

※図=FSCとLCCの輸送座席数の比較(ANA総研資料より引用)