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2025.12.18

WING

国際標準が故に浮き彫りとなったRWYCCの課題

 世界的にも厳しい日本の雪氷環境

 冬将軍が本格的に列島を覆い、北国では早くも大雪に見舞われている。降り積もる雪は、航空輸送の安全安心、定時性などの運航品質に大きな影響を及ぼす。地球温暖化の影響か、昨今、「ドカ雪」が増加傾向にあり、航空交通への影響は小さなものではない。今年もすでに雪氷に関連した機材故障やオーバーランが発生している。
 そうしたなか日本航空(JAL)の松澤弘樹氏は、日本で去る2021年11月に導入された滑走路状態評価基準RWYCC(Runway Condition Code)について、日本は世界的にみても日本海の湿った空気によって継続的に湿り雪が降り続く特徴があることから、「世界標準がそのまま日本で機能するとは限らない」と話すなど、日本の地理的特性がもたらす特有の雪氷が、国際評価基準に即していないケースが散見されるなどと問題提起した。

※画像=日本の滑走路は世界でも厳しい雪氷環境にさらされている(生成AIで本紙作成)
※この記事の概要
・世界基準のRWYCC、日本も21年11月導入
 05年サウスウェスト機オーバーラン契機に考案
雪質評価は観測者の「定性的」な判断   など