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2025.12.12

WING

ANAHDが描く空飛ぶクルマの世界観とは?

 相乗り、タクシー並み料金、近づく社会実装の足音

 ANAホールディングスは、空飛ぶクルマの運航に向けた準備を進めている。ANAホールディングス未来創造室モビリティ事業部エアモビリティ事業チームの原口祐樹氏は、同社が目指す空飛ぶクルマの世界観について、相乗りで将来的にはタクシー料金並みの運賃を目指すことを明らかにした。
 ANAホールディングスでは、遡れば2017年からこの先進エアモビリティの事業化検討を進めてきた。翌18年には官民協議会が設置され、国も空飛ぶクルマの社会実装に向けた準備を本格化。ANAホールディングスは、この官民協議会を通じて空飛ぶクルマの制度設計に関与することになった。その後、米国のeVTOLスタートアップであるジョビー・アビエーションと連携したほか、国内でも地上インフラ整備に取り組む各社と協業。各種実証に取り組んできた。今年は大阪・関西万博において、ジョビー・アビエーションのeVTOL「S4」のデモフライトまで漕ぎつけ、大勢の人びとを魅了した。万博期間中の8月には、ジョビー・アビエーションと合弁会社を設立することを発表。早ければ2027年度にも商用運航を開始し、国内で100機以上の機体を運航する計画だ。東京都心と成田空港を結ぶなど首都圏における運航のほか、大阪など全国各地へネットワークを拡大する。