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2025.12.12

WING

MHIAEL、単通路機エンジン部品製造は今後1~2年で月150台に

 新製・補用品活況、月産150台以上なら多角的な検討も

 三菱重工航空エンジン(MHIAEL)の牛田正紀社長が本紙の取材に応じ、 補用品を含めた狭胴機の新製エンジン部品の生産について、「今後1~2年程度で月産約150台まで引き上げていく」との見通しを明らかにした。牛田社長は 「マーケットは堅調に伸びており、我々が参画しているGTFエンジン、広胴機のTrentエンジンなど、各プログラムは右肩上がりの増産が続いている」との認識を示し、「マーケットの伸びと同様、当初の予定通り生産は堅調に伸びている」と説明した。とりわけA320neo搭載用のPW1100G-JMエンジンなど、 ギアド・ターボファン・エンジン(GTFエンジン)に関しては「新製品は月産平均60台程度で推移している」ことを明かした。
 ただ、「補用品の需要が高まり、長崎工場ではとくに燃焼器の周りや燃焼器ケースの追加生産を行っており、現行の新製エンジンの需要に対して、ほぼ倍ぐらいの数の生産を実施している」として、同社工場の部品製造が活況を呈していることを明かした。新製エンジンの需要が高まっているのは、もちろん旺盛な新造機需要があるため。一方、補用品需要が旺盛となっているのは、運航機数の回復で整備需要が拡大していることに加え、プラット・アンド・ホイットニーのサプライヤーにおいて、過去に粉末冶金におけるコンタミネーション問題が発生。ここで部品の交換需要が生じていることが背景にある。 

※画像=三菱重工航空エンジンの長崎工場。旺盛な需要に直面している

※この記事の概要
・GTFアドバンテージが出荷開始
 複雑なプロダクトミックスに対応
・売上高はついに3千億円近くに

 新製・補用品が6割、MROは4割    など