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2024.06.03

【潮流】訪日の大都市集中進む

 日本国内に外国人が旅行していることが、日常の風景になりつつある。観光庁の4月の統計によれば、延べ宿泊者数のうち外国人宿泊者数は過去最高の1315万人泊に達した。国内のホテルや旅館に宿泊している4人に1人が外国人という。この比率はこれからさらに高まるだろう。
 新宿歌舞伎町に温浴施設がある。他の温浴施設と比べると利用料金は高めだが、歌舞伎町が外国人に人気の観光スポットでもあることから外国人の利用者は多い。ここでは外国人のファッション・タトゥーに対しては、全身タトゥーは難しいが、30cm×30cmの範囲内であれば、シールを用意している。それが外国人の利用を促している。
 訪日インバウンドの増加に伴い、外国人旅行者の首都圏、関西圏などの大都市から地方への分散化の取り組みが行われている。にもかかわらず、都市圏への集中はさらに加速しているようだ。
 観光庁は4月の速報とともに、3月の訪日外国人宿泊者数の都道府県別、国・地域別の内訳をまとめた。都道府県別に見ると、東京都は前年比58.9%増、19年比93.5%増の481万8990人泊、大阪府は前年比72.8%増、19年比28.1%増の185万7890人泊、京都府は前年比74.0%増、19年比44.4%増の142万7480人泊と増加した。