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2025.06.10

ウイングトラベル

★HIS、旅行事業の新たなモデル作りに着手

 創業50周年の2030年をターゲットに模索

 

 エイチ・アイ・エス(HIS)の矢田素史代表取締役社長はこのほど、本紙とのインタビューに応じ、創業50周年を迎える2030年をターゲットとして旅行事業の新たなモデルを構築していく考えを明らかにした。DX、AIなどデジタル知見やマーケティング手法について外部の視点も取り入れながら次世代の旅行業のあり方を見据えていく。さらに旅行業以外の領域への参入も積極的に検討し、目標として掲げる旅行業と非旅行業の利益構成比1:1の実現を目指す。さらに、業務効率化に向けてシステム開発の投資や海外拠点の間接業務を集約する「シェアードサービスセンター(SSC)」の拡大にも注力していくとした。

(※インタビューの詳細については「週刊ウイングトラベル6月16日号」にて掲載)

 

 現状の価値提供レベルでは先細り必至
 外部視点も盛り込みながら将来像検討

 

 矢田社長は航空やホテルの直販化や旅行者のパーソナライズ化の進行。さらに異業種からの参入など、業界を取り巻く環境が変化しつつある中で「旅行会社や店舗はなくなることはないと考えているが、先細りは必至である」と危機感を募らせる。
 そのような環境下で「コロナ禍からの旅行回復期間を『猶予期間』として位置付けて
旅行事業の新たなモデルづくりに着手する必要があると考えている」と述べ、次世代の旅行業のあり方を見据えたビジネスモデルを構築するための検討に乗り出す。
 検討にあたっては現状を検証しながら、社内の各部門で議論を進めていくこととなるが矢田社長は「DXやAIといったデジタルの知見やマーケティングの視点といった部分では、外部の目が必要なのではないか」と述べ、社外の目も入れながら検討を進めていき「創業50周年となる2030年には、この事業モデルを定常化させていきたい」とした。

 

※写真=本紙とのインタビューに応じたHISの矢田素史代表取締役社長