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★NAAの25年度決算、好調な訪日で増収増益

4期連続増収、コロナの回復から再成長へ
成田国際空港会社(NAA)は5月29日、2024年度連結決算(2024年4月1日~2025年3月31日)を発表した。営業収益が前年度比21.6%増の2637億円、営業費用が8.6%増の2214億円、営業利益が226.1%増の422億円、経常利益が278.5%増の404億円になり、当期純利益が249.3%増の351億円となった。円安効果で物販・飲食収入が好調に推移したことで4期連続増収となった。当日会見したNAAの田村明比古社長は、国際線旅客が高い水準で推移したとし、今回の増収で「NAA単体でも黒字回復した」ことから、航空旅客需要が「回復から再成長」のフェーズへ移ったと説明した。
大幅な増収増益となったのは、訪日需要によって航空取扱量が大幅に増大したため。旅客数は前期比15.6%増の4077万人と、5期ぶりに4000万人超えとなり、発着数も11.7%増の24.5万回となった。そのため旅客施設使用料収入(PSFC)が増収となったほか、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入や構内営業料収入が大幅に増えた。また発着数が増加したことで空港使用料収入も増加し、前期よりも大幅増収となった。
24年度実績をセグメント別にみると、空港運営事業の売上は前年度比18.8%増の1072億円、営業損失168億円圧縮した91億円の赤字となった。国際線の発着および旅客が大幅に伸び、空港使用料収入が12.8%増の351億円になり、PSFCが31.9%増の451億円となった。