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2021.08.02

WING

NAA田村社長、上期暦年は「開港年下回る」規模に

 過去最高の貨物量・発着、年内好調続く見通し

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は7月29日の定例会見で、成田空港の2021年暦年上期の運用状況について、国際線旅客数が過去最低の68万6237人となったことを明かした。成田開港は1978年5月20日であり、この年の暦年上期に当たる「5月と6月を合わせた数字よりも少ない」旅客数だったとして、減退した需要の規模感を示した。一方、国内線旅客数は105万988人となったが、これは本邦LCCが成田に未就航だった2011年上期と同じ水準だという。国内線も成田で本格開始する以前の需要にとどまったとして、航空業界の厳しい状況を改めて示したかたちだ。
 田村社長によると、感染症が猛威を振るい始めた2020年は、1・2月に受けた感染症影響が少なかったため、この2021年1〜6月の利用状況は、暦年上期として初めて感染症影響を直接受けた利用状況となった。国際線はいまだ観光目的の入国が認められておらず厳しい様相が続いているものの、生活需要の増加などによって、太平洋線・アジア線などで改善が見られたとした。

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