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航空局、航空機運航CO2削減を総力で検討
平嶋審議官陣頭に検討会、総合・複合的議論展開へ
航空局は、航空機運航全般のCO2排出量削減のための取り組みを総力を挙げて加速する方針を固めた。環境に配慮した危機から回復、いわゆるグリーンリカバリーの観点から、日本の運航分野の取り組みの方向性について総合的かつ複合的な観点から検討を深掘りするため、3月22日に「航空機運航分野におけるCO2削減に関する検討会」を立ち上げることにした。国土交通省大臣官房審議官航空局担当の平嶋隆司審議官が陣頭に立って、航空局の交通管制企画課、空港業務課、そして航空機安全課による三位一体の体制を構築。さらに検討会には航空関連事業者や業界団体、メーカー、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、そして経済産業省などといった関連省庁も巻き込んで、幅広く議論を展開していく考え。
本紙の取材に応じた平嶋審議官によれば、「検討会では3つのアプローチがあると考えている」ことに言及。同検討会では航空管制における新技術および国際調和によるCO2排出削減の観点のほか、航空機そのものにおける新技術の導入(軽量化、電動化など)、そして持続可能な航空燃料(SAF)といった大きく3つのアプローチがあることを明らかにした。
その上で、検討会における議論においては・・・
国内外で加速するカーボンニュートラル
日本の国際航空は2035年に年410万トン削減
気象・機材応じた最適高度・経路の選択自由度向上へ
検討会で大枠議論、CARATSは実装部分等を緻密に
SAF、トータルライフサイクル観点で検討
航空機の新技術注力分野など議論も
※写真=航空局が総力挙げてCO2排出削減に挑むべく「航空機運航分野におけるCO2削減に関する検討会」を今日立ち上げる
※写真=管制や機体に関連した新技術、そしてSAFといった3本柱を中心に議論する。写真は今年2月にJALが国産SAFを投入して実施した商業フライト