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2020.09.24

ウイングトラベル

★教育旅行のリスタートへ、新しいカタチ模索

 福田JOTC教育旅行部会長、国際交流の突破口に

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)に、初めてテーマ別部会として「教育旅行部会」が設置され、コロナ禍で国際交流の扉が閉ざされる中、若者に海外教育旅行の機会を提供しようと先陣を切って活動を開始したことがわかった。JOTC教育旅行部会長をつとめる福田叙久アサヒトラベルインターナショナル相談役は本紙インタビューに応じ、「教育旅行をリスタートするためには、新しいカタチ、新しい考え方をベースにしなければ議論に入っていけない。具体的に何を提案すれば、withコロナの海外教育旅行が実現できるのか、闊達な意見の交換がなければ始まらない」と指摘。来る11月に全5回にわたって海外教育旅行オンラインセミナーを開催し、全国の先生と旅行会社の担当者によるグループセッションも行うことで、教育旅行の新しいカタチを模索していく考えを示した。
 福田部会長は、「先生たちが今一番聞きたいのは、今まで通りにできるのか、やっていいのか、それに代わる何かがあるのか。具体的に構築する動きを知りたがっている」として、「11月のセミナーは、それを発見する最良の場になり得る。それこそが、教育旅行のリスタート。それが海外旅行のリスタートにつながっていけばいい」として、海外教育旅行のリスタートが海外旅行の再開に向けた突破口になればとの考えを示した。
 その際、教育旅行のリスタートに向けた議論は、「旅行会社だけの考え方では全く通用しない」として、「いま、子供たちがどう変わってきているのか、先生の考え方はどう変わってきているのか。まずはそこを掴んだ上で、我々が1964年の海外渡航自由化以来、築いてきた安心安全や衛生対策に、どう肉付けできるか。肉付けは絶対にできるし、しなければならない。できるできないの問題以前に、その方向性やスタンスを顧客と共有できなければ、我々の明日はない」として、コロナ禍で激変した社会環境や顧客ニーズに合わせて、新たな教育旅行のあり方を模索していく必要性を強調した。

 

※写真=インタビューに応える福田叙久JOTC教育旅行部会長・アサヒトラベルインターナショナル相談役

 

 JOTC初のテーマ別部会として発足
 来春の留学などから再開期待、今から準備必要
 11月に海外教育旅行オンラインセミナー
 小グループで議論も、withコロナのあり方模索
 「行きたい、行かせたい、何とかしたい」
 現場の声が第一歩、闊達な意見交換の場に
 学校、旅行会社、生徒・保護者の責任共有必要
 キャンセル保険の活用促進、業法約款も課題に
 アフターコロナは視察旅行も変化、中身重要に
 4月に学生の帰国支援、多くの学生に光明も
 「知恵を出し合って必ず復活」、動いていく

※写真=福田JOTC教育旅行部会長(中央)、稲田正彦JATA海外旅行推進部長(左)、千葉信一JATA海外旅行推進部副部長(右)