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2018.04.27

WING

成田空港、LCCターミナルを増築へ

対応能力を1500万人に倍増、21年度供用目指す

 成田国際空港会社(NAA)は、LCC専用ターミナルとして運用中の第3ターミナルを増築する方針を固めた。隣接する第5貨物ビルを撤去して南側に増築するもので、急速に成長を遂げている成田空港LCCのニーズに応えていく方針だ。NAAによれば、「現在、第3ターミナルは750万人対応の施設となっているが、17年度には764万人が利用した。増築することで第3ターミナルの面積は倍増する。1500万人まで対応することができる施設となる」ことを明らかにした。供用開始時期は「2021年度中を目指す」ことにしている。
 もともと現在運用中の第3ターミナルは、第5貨物ビルだった場所に建設された。2万平方メートルあった第5貨物ビルを”半分”にして、1万平方メートルをLCCターミナルに、残りの1万平方メートルを第5貨物ビルとして、去る2015年4月8日から運用していた。今回増築することになった土地は、残りの1万平方メートルを活用することになる。増築部においても、旅客のチェックイン機能のほか、バゲージハンドリング、さらにはバスゲートを整備する。
 現在の第5貨物ビルの位置をみると、現在運用中の施設のように、旅客が歩いて直接乗降できるような施設を整備することは難しい。そこでバスゲートを整備してオープンスポットを利用するようにする方針だ。その他、新たな店舗の開設などについても検討を進めていく。
 ちなみに第5貨物ビルの貨物上屋は、現在、日本航空(JAL)が利用している。そのためNAAとしては、2019年度中に第5貨物ビルの代替施設を第3貨物ターミナルの側に整備する方針だ。この代替施設の整備が完了後にJALが移動し、第5貨物ビルの撤去を開始する。

 

 利用者急増で混雑する第3ターミナル
 19年度には出発・到着動線の分離も

 成田空港の第3ターミナルは、前述したように2015年4月8日に、その運用がスタートした。2012年3月に関西空港を拠点として就航したピーチ・アビエーションを皮切りに、日本の空でもLCCモデルの航空会社が続々と誕生。急速に成長して、シェアを伸ばすことに成功している。そうしたなか成田空港でも現在、ジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本、そしてピーチ・アビエーションが就航し、各社が路線ネットワークや旅客数を伸ばすことに成功している。
 ただ、一方で第3ターミナルにおいては、当初設計した年間750万人対応の能力をオーバーするまでになっており、ターミナル内が混雑するという課題が浮上。そこでNAAは混雑解消に向けて昨年11月末、到着ロビーを増築することを決定した。この出発動線と到着動線の分離については、2019年夏を目処に実施することを目指している。
 現状の第3ターミナルは、到着旅客が出発ロビー(2階)を通過してターミナル外へ移動する構造となっており、これが混雑の原因となっている。そこでこれを解消するため、到着ロビー(1階)を増築し、出発動線と到着動線の分離することにしている。また、増築する到着ロビーがターミナル連絡バス乗降場と直結されることで、スムーズにターミナル連絡バスを利用することができるようにする。
 その他、第3ターミナル国内線と国際線の保安検査場に、第1・第2ターミナルでも導入を進めてきたスマートセキュリティ設備機器を2019年度末までに導入する。保安検査の手続きにかかる時間を短縮することで、混雑の緩和を図ることが狙い。加えて、手荷物搬送システムと検査機器を一体化し、搬送中に爆発物等の危険物を自動的に検査する「インラインスクリーニングシステム」を2019年度末までに導入する計画だ。

 

※画像=第5貨物ビルを撤去して第3ターミナルを増築する。一方で第5貨物ビルの代替施設を整備する(提供:NAA)

 

※写真=第3ターミナルはLCCの成長と共に混雑

 

※写真=混雑解消に向けてNAAはターミナル増築を決定した