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2026.03.17

ウイングトラベル

★修学旅行は学び重視の探究型へ、教育旅行支援の現状を紐解く

 日本修学旅行協会、竹内秀一理事長に聞く

 

 インバウンド需要を追い風に旅行産業全体が活況を呈するなか、業界内では若者の教育旅行に対する関心の高まりも注目されている。なかでも、日本の教育旅行で欠かせない修学旅行は、コロナ禍を経て、その目的や行き先、内容に変化が見られ、形態そのものが大きく進化している。国内修学旅行はコロナ禍前の水準まで完全に回復し、海外教育旅行も私立学校を中心に動きが戻りつつある。一方で、旅行代金の高騰や一部の観光地でのオーバーツーリズム、円安による海外教育旅行離れなど、新たな課題も浮上している。そこで今回は、日本修学旅行協会の竹内秀一理事長に、修学旅行の現状と今後の展望を聞いた。

 

 中学は京都から金沢方面が人気に
 高校は沖縄に加え、長崎・広島も

 

-現在の修学旅行・教育旅行の実施状況は

 

 「国内外を合わせた修学旅行の実施率は、2024年度で全体の98%となり、コロナ禍前の水準まで完全に回復した。このうち、海外修学旅行の実施率も全体で4.3%(国公立0.3%、私立21.1%)となり、コロナ禍前に近づいている。実施日数についても、国内の場合は中学校は2泊3日、高校は3泊4日が主流で、従来型の修学旅行に戻ってきている。ただし旅費の高騰の影響で一部の学校では日数を減らし実施している学校もあるようだ」
 「一方で、行き先にはコロナ禍後、大きな変化が見られている。中学校では、長年人気だった京都では、インバウンド需要の増加に伴い一部地域で観光客が集中し、生徒の班別行動が難しくなってきたため、京都以外での実施を検討する動きが見られている。代替地として人気が高まりつつあるのが、京都と同様に歴史・文化体験や自然共生体験ができる北陸・金沢エリアだ。さらに最近では青森・函館方面の人気も高まってきている」
 「高校の修学旅行では、依然として沖縄の人気が高い。ただ、貸切バスやホテルの値上がりによる旅費の上昇に加え、台湾などアジアからのインバウンド増加による混雑もあり、行き先を変更する学校も増えてきた。沖縄修学旅行の主目的は平和学習であるため、同様の学習が可能な長崎や広島へ方面を変更する傾向も進んでいる」

 

※写真=本紙とのインタビューに応じた公益財団法人日本修学旅行協会の竹内秀一理事長