航空会社の収益、2026年の純利益は410億ドルと過去最高に

　売上1兆530億ドル、旅客数は52億人予想

　国際航空運送協会（IATA）は12月9日（ジュネーブ現地時間）、2026年の航空会社の業績予想を発表した。それによれば、全世界の航空会社の合計純利益は410億米ドル（25年予想：395億ドル）に達し、過去最高を更新すると予測した。ただ、純利益率ベースは今年と同水準の3.9％となり、旅客一人当たりの利益も7.90米ドルと、今年並みに留まる見通しだ。
　また、売上は1兆530億米ドルと予想。今年の1兆80億ドル予想から4.5％増加する見通し。営業費用は4.2％増の9810億米ドル、営業利益は728億米ドル（25年予想：670億米ドル）、営業利益率が6.9％（同：6.6％）と、それぞれ予測した。
　旅客数については4.4％増加する52億人、搭乗率は83.8％と過去最高を更新すると予想。搭乗率が高止まりしている理由は、サプライチェーンに問題を抱える機体メーカーによる新造機の納入の遅れによるもの。貨物取扱重量は2.4％増の7160万トンに達すると予想した。

※この記事の概要
・旅客運賃収入は7510億ドル、単価は横ばい
　貨物収入1580億ドル予想、収益率は安定・高水準
・燃料費はやや縮小、営業費用の25.7％に
　CORSIAコストは17億ドル、SAFも45億ドル
・ウォルシュ事務局長、リスク散見も好業績予想歓迎
　利益率低く業界全体の収益構造に苦言も　　　など