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2021.03.31

WING

ボーイング、787型機の引き渡し作業再開

数ヵ月間の分析・検査作業など徹底調査

 ボーイングが製造上の不具合で顧客に対する機体納入を停止していた787ドリームライナーの納入を、去る3月26日(現地時間)に再開したことが分かった。ボーイングは数ヵ月に亘るエンジニアリング分析と検査作業を経て、引き渡し作業を再開したとしている。
 787型機を巡っては昨年9月、米連邦航空局(FAA)が調査を実施していることを公表。ボーイングによる顧客に対する機体引き渡しは停止した状態となっていた。引き渡し再開にあたって、現段階で問題をどのように解決したのかなど、具体的なことは明らかになっていない。
 ただ、ボーイングでは「安全性とコンプライアンスを重視しており、すべての規制要件とボーイングの最高品質基準を満たす航空機を継続的に提供するため、プログラムの様々な側面を徹底的に調査した」とコメントした。
 コロナ禍で航空会社の機体新造機需要が冷え込むなか、ボーイングは昨年、787型機の月産レートを月産5機まで減らすという大きな決断を下した。さらにワシントン州のエバレット工場とサウスカロライナ州のチャールストン工場にある787最終組立ラインのうち、エバレット工場の組立ラインの閉鎖することも決定。今年3月中にもエバレット工場における生産を停止し、チャールストン工場に集約することになっており、すでにその生産は停止したものとみられる。
 ただ、実際にはすでにエバレットで組み立てた機体が相当数あるとみられ・・・・・・・・・・。

※写真=ボーイングが787型機の納入作業を再開した。787プログラムに参画する日本企業にとって明るい材料となりそうだ(提供:ボーイング)