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2021.03.08

WING

NEDO、工場排出CO2をジェット燃料変換向け研究開発

次世代FT反応と再生エネ由来電力利用の液体合成燃料

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、精油所や工場などから排出されたCO2を液体合成燃料に変換し、カーボンニュートラルな燃料を高効率で製造する一貫プロセスの構築に向けて、「次世代フィッシャー・トロップシュ(FT)反応の研究開発」と「再生エネルギー由来電力を利用した液体合成燃料製造プロセスの研究開発」という2つの研究開発テーマを採択した。委託先は成蹊大学、ENEOS、名古屋大学、横浜国立大学、出光興産、産業技術総合研究所(AIST)、そして石油エネルギー技術センター。
 NEDOは採択した2テーマについて、CO2を原料とした化学品製造の実現や炭化水素製造に最も親和性が高いと考えられるFT反応の次世代技術開発と液体合成燃料一貫製造プロセスの構築と最適化、さらに将来のスケールアップに向けた研究開発を行うものだとしている。事業期間は2020年度〜2024年度までを計画しており、全体予算は45億円程度を見込む。
 CO2を液体合成燃料に変換する技術の研究開発を加速することで、例えば製油所や工場などから排出されたCO2を原料に、再エネ由来の水素や電力と合成技術を組み合わせることで、内燃機関向け液体合成燃料を一貫製造する技術の確立に取り組む。このプロセスで製造した液体合成燃料は将来的には航空機の持続可能なジェット燃料(SAF)として、さらには自動車などに供給することを目指す。
 NEDOは、カーボンニュートラルの実現にはCO2を回収・貯留して利用する仕組みの確立が不可欠とみており、・・・・・・・・・・・・。

 グリーン成長戦略にも明記

 航空機の電動化・水素燃料対応も加速