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2020.08.03

ウイングトラベル

★JATAオンライン・トラベルマートフォーラム開催

 JTB・KNT・NTA3社長がコロナ禍の海外旅行語る

 JATAオンライン・トラベルマートフォーラムが7月31日に開催され、JTB山北栄二郎代表取締役社長執行役員、KNT-HDホールディングスの米田昭正代表取締役社長、日本旅行(NTA)の堀坂明弘社長が登壇した。モデレーターはCWWジャパンのマージョリー・デューイ代表が務めた。今回のテーマは「ニューノーマル時代の旅行業の再始動」。世界の観光関係者が視聴する中、日本を代表する大手旅行会社3社長は、英語で「With コロナ」の新たな日常における海外旅行ビジネスの方向性について議論した。

 

※写真=JATAオンライン・トラベルマートフォーラム

 

 堀坂社長、海外旅行のポテンシャルは高い
 オンラインとオフラインのハイブリッド旅行

 堀坂社長は、新型コロナウイルスから回復していく過程で、旅行の量と質が変わるとし、まずは景気悪化による旅行需要の落ち込みに直面し、コロナ禍に対する不安により、海外旅行から国内旅行へのシフトを想定する一方で、海外旅行の再開を待ち望んでいる旅行者は相当数いるとして、旅行需要のポテンシャルの高さを指摘した。
 堀坂社長は、Withコロナ時代の新しい日常のもとでは、国内旅行、海外旅行ともに社会的な距離感を保つなど、安全・安心対策が求められるとし、現在、策定が進められている海外旅行ガイドラインの重要性を強調した。

 

※写真=日本旅行 堀坂社長

 

 米田社長、Withコロナで旅行スタイル変わる
 日本から海外へワーケーションの普及予測

 米田社長は、Withコロナ時代による通勤時代からテレワークの促進により、日本のライフスタイルが変わるとし、今後はワーケーションの普及などにより旅行のスタイルも変わっていくことを指摘した。
 リモートワークの普及によって生活様式が変わってきた。これまでは平日に集中して仕事をしていたが、平日でも時間が使えるようになると、休暇のあり方が変化する。
 米田社長は、リモートで仕事をしながらも、休暇を利用してワーケーションで仕事をするという考え方はとても魅力的として、日本のビジネスやカルチャーにおけるプロフェショナルが世界中の都市でワーケーションすることを方向性として指摘した。

 

※写真=KNT-CTホールディングス米田社長

 

 山北社長、デジタルと個人化への適応が課題
 少人数や家族の平日旅行など三密回避に対応

 これを受けて、山北社長は旅行業における二つの課題を挙げた。中でもデジタル化に対する適応でが最大の課題とし、デジタル化によって、時間や場所の制約がなくなり、誰にでもコンテンツやサービスを提供できるようにしなければならないと指摘した。
 また、Withコロナで顧客のニーズはよりパーソナライズされたものになり、友人の小グループや家族旅行の傾向が強まるとした。しかし、コロナ禍発生以前からこの傾向はあり、パーソナライゼーションへの適応が、旅行業界にとってはデジタル化とともに大きな課題であることが鮮明になったことを強調した。

 

※写真=JTB山北社長

 

 堀坂社長、コロナ禍で店舗のあり方も変わる
 店舗を再構築し、魅力的な海外ツアー提供
 米田社長、新しい日常へ新たなツアー提供
 安全・安心・衛生に配慮した海外旅行を
 山北社長、新たなダイナミックパッケージ提供
 感染症予防、オフシーズンへ需要シフトに対応