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2020.03.25

WING

中部空港2月、外国人旅客数が5割減

国際線旅客34%減も国内線は1%増
 
 中部国際空港会社が3月24日に発表した2月の中部空港の運用実績によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う路線・便数ネットワークの大幅な減少で、国際線旅客数が前年同月比34%減少した32万8300人まで落ち込んだ。一方、国内線旅客数は1%増加した49万2073人となり、国際線・国内線をあわせた総旅客数は17%減少した82万373人となった。総旅客数が前年割れとなったのは、2015年6月以来、実に56ヵ月ぶりのこと。
 新型コロナウイルスの感染と各国政府による入国・渡航制限措置の拡大によって、航空会社各社は世界の航空ネットワークを大幅に縮小。影響は中部空港の路線網にも大きな影響を及ぼしている。
 去る1月24日に武漢が封鎖され、1月27日には中国政府が海外団体旅行を全面的に禁止する措置を発表。中部空港は豊富な中国路線を有していることが大きな特徴の一つであったが、この中国の海外渡航禁止措置によって中国各路線の運休が続々と決定。香港、韓国といった路線も次々と運休となっていた。
 そうしたなか迎えた2月では、国際線が顕著に影響を受けている。前述したように、国際線旅客数は34%減少した32万8300人まで落ち込んでおり、2019年9月以来、5ヵ月ぶりに前年割れとなった。大幅に落ち込んだ旅客数のなかにあって、これまで実績の牽引役となってきた外国人旅客数は50%減少した13万500人と半減。日本人旅客数も16%減少した19万7400人と、大幅な前年割れの実績となった。
 旅客数の大幅な減少に伴って、構内営業売上高も急落。前年比46%減少した16億7600万円にまで減少した。構内営業売上高が前年実績を下回るのは、昨年9月以来のこと。
 構内営業売上高のなかでも免税店の売上高の落ち込みが著しく、対前年比57%減少した8億4800万円となった。さらに、2017年2月以来36ヵ月ぶりの一般物販店は25%減少した4億9800万円、飲食店は27%減少した3億3000万円だった。
 3月は更に下振れ、歯止めか絡む運休・減便