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2019.08.09

ウイングトラベル

藤田国交事務次官、訪日外客数「増加傾向で推移」  

日韓関係注視も政府目標達成へ「あらゆる手を打つ」

 国土交通省の藤田耕三事務次官は8月8日、7月の就任後初めて、業界紙各紙とのインタビューに応じ、今年の訪日外国人旅行者数の見通しについて「日韓関係の状況が気になるところではあるが、全体的には増加傾向で推移するのではないか」という見通しを示した。その上で政府目標である来年の訪日旅行者数4000万人、外国人旅行消費額8兆円の実現に向けて「目標達成に向け、あらゆる手を打っていきたい」という考えを示した。また、首都圏空港機能強化の一環として行われることになっている羽田空港の発着枠増加の割当に関しては「いかにはうまくネットワークを形成すべきかということを考えながら手続きを進めていきたい」と述べた。
 訪日外国人旅行者の動きについて藤田事務次官は「昨年の訪日外国人旅行者数は3119万人、外国人旅行額は4.5兆円となり、この6年間で旅行者数は3.7倍、消費額は4.2倍増と大きな伸びを示してきた。今年前半も旅行者数、消費額ともに堅調な動きを見せたと認識している」と述べた。
 今後については「今年1月に実施したビザ緩和により、中国人旅行客のFIT化がさらに進んでおり、ここの動きに注目している。また、今年の夏ダイヤで航空座席数が大きく増加しており、日韓など一部で二国間の国際関係に関する動向は気になるものの、インバウンドの動きはますます加速していくのではないかと考えている」という考えを示した。

 

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※写真=業界紙とのインタビューに応じる国土交通省の藤田耕三事務次官