2019.08.09

WING

国交省、来年3月29日から羽田新飛行経路運用開始

新着陸料体系や運用制限など追加策、国際線年3.9万回増へ

 国土交通省は8月8日、来る2020年3月29日から、羽田空港の新飛行経路の運用をスタートすることを正式に決めた。低騒音機材の導入を加速するための新たな着陸料金体系の導入や、南風好天時の新到着経路における降下角を3.5度に引き下げること、さらには B滑走路西向離陸経路における長距離線制限および機材制限などといった様々な追加対策を講じるなど、周辺住民に配慮した運用を図る。こうした対策を講じることで、羽田空港の国際線発着枠を年間3.9万回増加へと拡大し、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会への対応や首都圏空港の国際競争力を強化する。
 国土交通省はでは今月下旬にも飛行検査を実施して、年内から新飛行経路の周知に入る。その上で来年1月末から試験飛行を実施する計画だ。一方、今年9月には発着調整をスタートするほか、制限表面の設定など、各種準備をスタートする方針だ。
 国はこれまで、羽田空港の新飛行経路運用および同空港発着枠の拡大に向けて周辺自治体などとの協議を重ねてきた。各地で住民説明会を実施することで、地元住民の理解を得る活動も展開。こうした活動を通じて関連自治体などからの理解が得られるようになり、8月7日に開催した第5回「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」では、関連自治体は国がこれまで実施してきた騒音・落下物対策や情報提供、そして協議会で新たに示しした追加の対策について評価する声が上がったほか、羽田空港の機能強化に関してスケジュールに基づいて進めることを求めることなど前向きな姿勢がみられた。こうした流れを受けて国土交通省は、2020年3月29日から新飛行経路の運用を開始して、国際線を増便することを決定した。
 ただ、一方で依然として騒音問題や経路上の落下物対策など、懸念事項は残る。関係自治体やこれまでの住民説明会でもこうした心配の声があることも事実で、国土交通省としてはそうした意見・要望を受け止めて引き続き回答していく方針だ。

 

低騒音機導入促進で2月目処に新着陸料体系

 

南風好天時、降下角を出来る限り3.5度に

 

B滑走路西離陸経路、長距離国際線の制限
機材・騒音軽減の運航方式など導入も

 

〈羽田国際線着陸料金体系の見直し:2020年2月目処〉
・騒音値98以上=(騒音値-83)×6100円(約80%引き上げ)
・騒音値97=(騒音値-83)×5100円(約50%引き上げ)
・騒音値95以上-96以下=(騒音値-83)×3400円(据え置き)
・騒音値94以下=(騒音値-83)×2000円(約40%引き下げ)

 

※図=南風時の滑走路運用・飛行経路見直し(出典:国交省資料より)

※図=北風時の滑走路運用・飛行経路見直し(出典:国交省資料より)