2018.05.16

ウイングトラベル

「ランデブーカナダ」開催、日本から59名参加

過去最大規模、17年訪問者数も過去最高に

 カナダ観光局は、トラベルトレードショー「ランデブーカナダ(RVC)」をカナダ東部ノバスコシア州ハリファックスで開催した。42回目となる今年は、5月13〜16日の期間中、カナダから581団体/1000名以上のセラーと、日本を含む世界29か国から600名以上のバイヤーが参加。日本からは国別で中国、アメリカに次ぐ59名(現地法人含む)が集まり、全体、日本からの参加共に過去最大の規模となった。なお、来年は5月にオンタリオ州トロントで開催する予定だ。
 記者会見で、中小企業・観光大臣のバーディッシュ・チャガー氏は、「観光産業は、カナダ経済に活力を与え、新たな職を生み出している。世界レベルの体験やアトラクションが、2080万人という過去最高の訪問者数の達成につながった」と強調。カナダ観光局社長兼CEOのデービッド・ゴールドスティーン氏は「2017年は、過去最高となる2080万人の訪問者数と、消費金額で213億カナダドルを達成し、そして今年は過去42年で最大となる歴史的なランデブーカナダを開催することができた。カナダは『cold』ではなく、『cool』だという認識が広まった表れだ」とアピールした。
 また、チャガー大臣は、昨年のランデブーカナダで発表した新たな観光ビジョンについて触れ、「3つの目標達成へ向け、昨年は良いスタートを切れた」と評価。カナダ連邦政府が掲げる目標は、「2025年までに、カナダを世界トップ10の観光地にする」「2021年までに、国際マーケットからの訪問者数を3割増やす」「2021年までに中国からの訪問者数を倍増させる」の3つで、国際マーケットからの訪問者数は、昨年過去最高となる前年比4%増の2080万人、中国人訪問者数はこちらも過去最高の前年比12%増の68万2000人を記録した。

※写真=左からチャガー観光大臣、ゴールドスティーン観光局社長兼CEO

 

 カナダ観光局、シーズナリティーの拡大に注力
 冬だけでなく春も、通年素材の食や都市も訴求

 一方、日本マーケットについて、カナダ観光局国際担当副社長のエマニュエル・ルゴー氏は「大きな潜在性を感じている」と述べ、シーズナリティーの拡大に取り組む姿勢を示した。観光局では、「あったかい、冬カナダ」と題して、これまで冬季を中心とした需要喚起に努めてきたが、今後は冬季に加え、ショルダーシーズンの春にも力を入れる。また通年で楽しめる旅行体験として、食や都市滞在の魅力も訴求していく。
 春については、バンクーバー(ブリティッシュ・コロンビア州)の桜や、オタワ(オンタリオ州)のチューリップといった、日本人に人気の花などを訴求。食については「実際にパッケージに食体験を取り入れたり、食メインのツアー造成が増えたり、旅行会社の間でもカナダの食に対する関心は高まっている」(カナダ観光局日本代表半藤将代氏)という。また都市滞在については、「地元の人の視点でライフスタイルを楽しむ」体験を提案。食や都市滞在を取り入れた商品造成を進め、「通年で売れる商品を造成していく」ことで、シーズナリティーの拡大に努める。

 ターゲットを明確化、女性層とシニア層
 「価格よりも体験を重視」

 また、ルゴー氏は「若い女性層をターゲットに、カナダの食やアーバンライフなどを提案していきたい」と語り、明確なターゲット設定によるマーケティングを強化していく方針だ。具体的には、日本からカナダへの旅行者で大きな割合を占める「25〜34歳の若い女性層」と、「55歳以上のシニア世代」の2つをターゲットに設定、メディアを使ったプロモーションや、旅行会社の商品造成を積極的に進める。
 なかでも若い女性層については、「非日常の体験を求め、ソーシャルメディアを使って積極的の情報発信をする『フリースピリット』を持った層」(半藤氏)と設定。シニア層は「知的好奇心が高い層」とし、どちらも「価格よりも体験を重視する層」と位置づける。

 

 旅行会社との関係重視、「VIP FAM」を展開
 RVC強化、「フォーカスカナダ」隔年開催に

 旅行会社との関係について、ルゴー氏は「日本マーケットにおいて重視している」と強調。今年で3回目となる旅行会社の「VIP FAM」や、ランデブーカナダ(RVC)への誘致を強めていく考えだ。
 VIP FAMは、観光局で販売支援を行っている旅行会社の海外旅行担当トップを対象に、3年前より現在のフォーマットで実施。今年は4月にブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバーとオカナガン地方を訪ねた。どちらも「バンクーバーの桜とチューリップ、オカナガン地方のワインなど、カナダの春や食を体験してもらう内容」(半藤氏)となった。また今年は旅行会社の幹部以外にも、現地法人やツアーオペレーターのスタッフがFAMに加わり、カナダの販売促進へ向けた戦略会議を実施した。
 一方、日本で毎年実施していたワークショップ「フォーカスカナダ」は、隔年開催とする。次回は2019年で、開催しない年は「ランデブーカナダへの誘致に力を入れる」方針。ほかにもオンライン旅行会社と組んだプロモーション展開を実施するなど、旅行会社との協業によるカナダへの需要喚起を図る。

 

 2018年日本人は3%増の31.4万人目標
 成田−モントリオール線に期待

 昨年、カナダへの日本人訪問者数は、30万4318人を記録、前年比で0.2%増となった。2018年については3%増となる31万4000人に目標を設定、消費金額では4%増となる6億2300万カナダドルを目指す。
 昨年の日本人訪問者数について、半藤氏は「アメリカ経由の数が減少したことが影響した」と説明。円安傾向や、航空券の価格上昇、またアメリカ経由の場合、アメリカとカナダの電子渡航認証を2度取得しなければならないなど、いくつかの要因を挙げた。今後は「ニューヨーク+トロント」など、アメリカを組み合わせた新たな商品造成を旅行会社に働きかける。
 今年については、エア・カナダの関西/中部−バンクーバー線(エア・カナダ ルージュ)が減便、成田−カルガリー線が冬期運休するなど、日本−カナダ間の航空座席供給が前年比で3%減となる一方、6月2日にエア・カナダの成田−モントリオール線が就航する。
ルゴー氏は、「夏や秋の紅葉シーズンの需要増が期待できるだけでなく、モントリオールでも就航への期待が高まっており、双方向の需要が期待できる」と説明。州/地域観光局とのパートナーシップ「チームカナダ」にケベック観光局(ケベック・オリジナル)が加わるなど、現地ケベック州側の動きも盛んになっており。6月4日と7日には、ケベック観光局とエア・カナダの共催で、旅行会社向けのレセプションが東京と大阪で開催される予定だ。

 

※写真=左からルゴー観光局副社長、半藤日本代表

 

※写真=「ランデブーカナダ」会場の様子