2019.07.12

WING

ANA、9年ぶりに国際線ファーストとビジネス新シート

隈研吾氏が監修、12機の777-300ERに搭載

 全日空(ANA)は7月11日、国際線の新シートを報道陣に公開した。ANAが国際線ファーストクラス、ビジネスクラスに新シートを導入することは約10年ぶり。今回のプロダクトは、建築家の隈研吾氏と英国のデザイン会社のアキュメン(Acumen)が機内監修を担当。ANAによれば、先進的でありながらも、日本らしさを感じることができるプロダクトになっているという。
 ANAは開発した新プロダクトを12機の777-300ERに搭載することにしており、12機のうち6機が新造機、残りの6機がレトロフィットとして搭載する。来る8月2日の羽田-ロンドン線(NH211便・212便)から、新プロダクトを搭載した機材の運航を開始する。
 ちなみに今回の新シートを搭載した機体の客室仕様は全212席。各クラスの座席数はファーストクラス8席、ビジネスクラス64席、プレミアムエコノミー24席、そしてエコノミークラスが116席となっている。ちなみに、プレミアムエコノミーとエコノミークラスはANAが導入したばかりの787-10型機で採用している新シートを導入しているという。
 ANAの平子裕志社長は「2010年にインスピレーション・オブ・ジャパンと銘打って9年が経過した。さすがにデザインが古くなり、取り巻く環境も技術革新などで変わってきた」と、リニューアルに取り組んだ理由を説明。隈氏がANAのラウンジの監修も行っていることに触れつつ、「機内でも洗練さと日本の美を兼ね備えた最上級のくつろぎ空間を実現した」とコメント。「長距離フライトならば概ね10時間以上のフライトを指すが、機内の過ごし方は様々。ファーストクラス、ビジネスクラスは見る、食べる、眠るだけではなく、プライバシーをテーマにお客様の大切な時間を有効に活用することができるよう、最大限の工夫をした」と話した。
 また客室の監修を担当した隈氏は「今回のデザインは、機内をデザインするというよりも、空間をデザインする。あるいは建築をデザインするという考え方で取り組んだ」ことを明かした。「それだけこの空間はゆとりがある。そのゆとりは単に広々しているのではなくて、くつろぎ、安らぎを与えるような日本の建築空間が有している良さを、現代の最先端技術を用いて実現したデザイン」となっているという。

 

 新ファーストクラス、その名も「THE Suite」
 ANA史上最大の面積、世界初の4K対応モニター

 

 まるでかつてのファーストのようなビジネスクラス
 自宅でくつろぐ一時を演出した「THE Room」

 

 ■ファーストクラスはどこまで進化する?
 ビジネス席の進化でファーストの行く末に2つの道が

 

※写真=9年ぶりに国際線ファーストクラス、ビジネスクラス席を刷新したANA。隈研吾氏と共に日本らしさを随所に採り入れた

※写真=新ファーストクラス「THE Suite」

※写真=ファーストクラスの超大型モニター。ビジネスクラスと共に世界のエアラインで初めて4Kに対応した

※写真=ファーストクラスのコントローラー。このダブルスクリーンシステムを採用したことで映画を楽しみながら機内販売やフライトマップも

※写真=新ビジネスクラス「THE Room」

※写真=ANA史上最大のビジネスクラス。座席の幅は何と従来比2倍に

※写真=窓のシェードはA380でも採用した電動のシェードを採用。どこか障子の質感を感じるがこれはボーイングが開発したものを採用している

※写真=ラバトリーも落ち着いた雰囲気で日本の美を追求

※写真=バーカウンター