2019.05.10

WING

空自、T-4整備部外委託で日本飛行機提案を選定

来年度以降に予算化、公募し、委託会社を決定へ

 航空幕僚監部は4月26日、T-4中等練習機の支援整備部外委託に関する委託整備会社の役務内容について提案公募の結果、日本飛行機から提案された役務内容を選定したことを明らかにした。空幕によると、航空自衛隊の2019年度予算にはT-4の整備部外委託予算は計上されておらず、来年度以降に予算計上のうえ、公募による委託会社の決定を行うことになる見通しだ。
 去る3月5日に提案要求書の説明会を開催し、要求書を配布の結果、3月15日に日本飛行機1社から提案書を受領し、提案内容が今後部外委託を実施していくに当たり、空幕の要求する必要事項を満足しているものであったため選定した、としている。
 支援整備は日常点検や燃料補給等の列線整備より上級段階の整備で、整備格納庫内に機体を搬入して検査や交換などを行うもの。整備委託においては部隊側と会社側の作業内容の区分や連接を明確にする必要があるとされる。
 T-4はジェット機であり、機数も約200機と多いため、部外委託による人的な効果は大きいと考えられ、早く実施したいとの意向があって、部外委託の可能性を確認する意味でも役務内容の提案を求めたもの。

 

川崎重工が定期修理するT-4
子会社の日飛が支援整備提案

 

 T-4は川崎重工が主契約者として開発、製造、定期修理(オーバーホール)を担当してきた。日本飛行機は川重の子会社であり、これまでP-3Cの定期修理の一部を受注し、長年米海軍の戦闘機等の定期・不定期修理を担当してきたことから、受注意向を示して、役務内容の提案書を提出したものと言える。
 T-4は練習機としては芦屋基地と浜松基地で基本操縦課程の前期・後期の教育に使用されており、これらの機数が最も多い。そのほかブルーインパルス使用機として松島基地に、司令部支援飛行隊機として入間基地、春日基地(板付地区)、更に各戦闘機飛行隊にも要務飛行や技量維持、訓練支援などのため少数機ずつ配備されているため、配備先は非常に多い。このすべての配備先で支援整備を実施するとすれば、整備要員派遣先が非常に多くなり、今回の役務内容の確定では、その当たりの仕事の仕方などを予め官民で確定する意味があると見られる。

 

既にT-7や海自US-2、TC-90等でも部外委託

 

 ※写真=支援整備が民間委託される空自のT-4中等練習機(提供:航空自衛隊)