日米、与圧ローバ月面探査実施取り決めに署名

　日本人宇宙飛行士の月面着陸2度提供が正式決定

　日米両政府は4月9日（日本時間10日）、米航空宇宙局（NASA）本部において、訪米中の盛山文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官が、アルテミス計画における与圧ローバによる月面探査に関する日米の協力事項の詳細を規定する「与圧ローバによる月面探査の実施取決め」に署名したことを発表した。
　文部科学省によると、これにより日本が与圧ローバを提供して運用を維持する一方で、NASAは将来のアルテミス・ミッションにおいて日本人宇宙飛行士による月面着陸の機会を2度提供することが正式に規定されたという。
 　その機会について実施取り決めのなかでは、「既存のフライトマニフェスト及びクルー割り当てプロセスに沿ってNASAが決定し、プログラムの進捗状況及び制約、日本人宇宙飛行士の月面ミッションへの可能な限り早期の割り当てる」としているほか、「文部科学省の要請並びに、ローバが月面に初めて展開される時期等の主要なマイルストーンを考慮する」とされており、ローバの運用開始が目標とされる2031年がターゲットとなりそうだ。