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2024.01.12

WING

NASA、オリオン宇宙船で「時間要する」課題発見

 月周回のアルテミスII以降、計画全体を後ろ倒し

 

 米航空宇宙局(NASA)は1月9日(現地時間)、有人宇宙・月面着陸計画の「アルテミス計画」のスケジュールを更新したことを発表した。
 具体的には月周回軌道で初の有人ミッションとなる「アルテミスII」は、当初計画で今年実施することを計画していたが、2025年9月へと後ろ倒しに。さらに、月の南極付近に初めて宇宙飛行士を着陸させる予定の「アルテミスIII」を2026年9月へと後ろ倒しすることを決めた。月周回有人ステーション「ゲートウェイ」の最初のミッションとなる「アルテミスIV」も2028年9月に後ろ倒しすることを明かした。
 NASAは「クルーの安全を確保することが、アルテミスIIのスケジュール変更の主な理由だ」と説明。アルテミスIIは「オリオン宇宙船」初の有人ミッションとなるところ、環境制御システムと生命維持システムのバッテリー等で更なる検証が必要になったという。現在、開発チームはバッテリーの問題を解決し、換気と温度制御を担う回路部品の課題に取り組んでいることを明かした。

 

※写真=「オリオン宇宙船」の環境制御システムの追加検証でアルテミスII以降の有人の「アルテミス」計画を後ろ倒し(提供:NASA)

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