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2023.12.27

WING

防衛省24年度予算案、歳出ベース7兆7249億円

 ほぼ要求通りの予算確保、約2割が為替で変動可能性

 

 防衛省の2024(令和6)年度予算案は、歳出ベースで対前年度比17%増の7兆7249億円となり、前年度に大幅増加した契約額を着実に執行できる予算額を確保した。契約ベースでは9兆3625億円とし、防衛力整備計画の43.5兆円のうち、24年度までに全体の42%を措置できるようにした。基本的に夏の概算要求から落ちた事業や、装備品の整備数減少などはなく、概算時点からさらなる効率化を図り、全体で事業費を約136億円圧縮した。
 24年度予算案では、12式地対艦誘導弾(12SSM)能力向上型の地発型の配備を1年前倒し、25(令和7)年度の配備を目指す。イージス・システム搭載艦は建造に着手するため、実効的なプロジェクト管理体制の構築を図って、2隻の建造費を3731億円として取り組む。戦闘機の取得については、F-35Aを8機で1120億円、F-35Bを7機で1282億円とし、新田原基地へ「臨時F-35B飛行隊(仮称)」を新設する。次期戦闘機の開発では640億円として、英国、イタリアとともに開発を進める。また新規の組織として設立を目指す常設の統合司令部は「統合作戦司令部(仮称)」とし、防衛装備庁による日本版DARPAを「防衛イノベーション技術研究所(仮称)」として、新規設立を進めることとした。

 

※写真1=イージス・システム搭載艦の取得費用は最終的に1隻当たり3920億円に(提供:防衛省)

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