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2023.10.26

WING

ボーイング第3四半期、純損失16億ドルも前年同期比半減

 売上高13%増、カルフーンCEO財務目標達成に自信

 ボーイングが10月25日(現地時間)に発表した第3四半期決算(7-9月)によれば、期間中の売上高は前年同期比13%増加した181億400万ドルと増収だった。損益面では営業損失が前年同期の27億9200万ドルから8億800万ドルと、損失幅が大きく縮小。純損失も前年同期の33億800万ドルから16億3800万ドルと、損失額を半減させた。
 ボーイングのデイビット・カルフーン社長兼最高経営責任者(CEO)は、「我々は回復を続けており、短期的な課題に直面したことにもかかわらず、今年および長期的に設定した財務目標の達成に向けて順調に推移している」と話すなど、回復に自信をみせた。
 その上で、「旺盛な需要に対応するために生産量を着実に増やしながら、サプライチェーンの安定を促進し、業務遂行能力を向上させることに注力している。品質システムをより厳格なものとし、問題の大小にかかわらず、いかなる問題も透明性をもって報告する文化を構築している」と話すなど、透明性の高い企業文化の構築を進めていることに触れた。
 そうした企業文化の改革を進めていくなかで、「重要な作業は、短期的な課題をもたらすかもしれない」との見解を示しつつ、一方で「長期的な将来に向けて正しい道を歩むために不可欠だ。安全性、品質、透明性でリードすることで、我々は経営と財務の強さを回復していく」とした。

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