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2023.03.23

WING

防衛装備庁、極超音速誘導弾の概念模型をDSEIで展示

 スクラムジェット推進、9年で実用化目指す

 防衛装備庁(ATLA)は2023年度より9ヵ年度の「運用実証型研究」を開始する「極超音速誘導弾」の概要を、3月15日~17日まで千葉県幕張メッセで開催した防衛装備品見本市「DSEI JAPAN 2023」で明らかにした。これは音速の5倍以上の速度で飛翔することで相手方の迎撃を困難とする地対艦、地対地誘導弾を目指すもの。今回カットモデルが展示され、推進力はスクラムジェット(超音速燃焼ラムジェット)を採用することが明らかとなった。想定される実機の寸法、射程などは明らかにされなかった。
 このミサイルの構成は、鋭く折れ曲がった先端、前方からシーカー、弾頭、燃料タンク、操舵機器の順に機体が区分され、後部に4枚の操舵翼が付く。スクラムジェットは機体の下面全体を占め、機首下面に沿って流れる空気を取り入れ口からの流路に導き、燃料噴射、燃焼を経て後部では開口部を大きく拡張した排気ノズルとなっている。

※写真=極超音速誘導弾のカットモデル。胴体下面の黄色く塗った細長い部分がスクラムジェット本体。その後ろで排気部分が急激に拡大している

※この記事の概要
・飛行パターンは?
・運用実証型研究という新たな研究形態
 2023年度予算案では585億円を計上  など