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2022.11.28

ウイングトラベル

【潮流】コロナ前の国際交流へ

 観光庁、日本政府観光局(JNTO)、日本旅行業協会(JATA)の3者がタイ・バンコクで開催した。「日タイ観光セミナー」は、日本とタイの両国が双方向で観光交流を回復、促進しようという注目すべき試みだ。これまでは、国益を優先して自国へのインバウンドに取り組むことが多かったが、両国が観光で双方向交流のセミナーを開催することは今後、他の諸国ともこうした双方向の催しが続いていくことが期待される。
 お互いが旅行者の訪問を求めている以上、お互いが訪問者を送客しなくては「WINWIN」の関係にはならない。今回のセミナーを見ると、海外旅行自由化で日本人が世界に行った時代は終わったと痛感する。あのような一方通行の時代は終焉し、双方向の時代に入った。「対等の時代」と言い換えてもいいのかもしれない。経済の低迷、円安、所得などを見れば、もはや「日本は大国」という意識は捨てた方がいいのではないかと思う。