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2022.10.04

WING

〈空の日寄稿〉関西空港事務所長 池田尊彦  

 需要回復局面に向けて着実な準備を怠りなく

 関西国際空港は大阪国際空港の抱える騒音問題を解決するため、泉州沖5キロの海上に建設された空港です。埋立てにあたっての軟弱地盤対策や地盤沈下を想定した構造設計など、多くの技術的課題を克服し、さらに運用にあたっては飛行経路の工夫など環境面の配慮を講じた上で 1994年9月に開港を迎えました。
 2012年以降、ピーチ・アビエーションをはじめとする国内外LCCネットワークの拡大、これと歩調を合わせた訪日外国人の増加はめざましいものがあり、2019年度までの8年間で旅客数、発着回数とも年平均10%近く増加を続け、その結果旅客数は2877万人、離着陸回数は19万 6000回となりました。年度別では過去最高ではあるものの、2019年度末からの新型コロナウィルスの影響を除いた暦年ベースで見た場合、2019年は離着陸回数20万7000回を越えており、繁忙期にはスロット上限に達する時間帯も多く見られました。