記事検索はこちらで→
2022.08.22

ウイングトラベル

【潮流】何のための「ワクチン証明」か

 政府は8月15日から日本への入国・帰国時に必要な外国「出発前72時間以内の検査証明書」について、これまで外国で取得したPCR検査陰性証明のみを有効としてきたが、日本から外国へ短期渡航する場合、日本出国前に日本で取得した検査証明書を有効とするように水際措置を緩和した。
 新型コロナウイルス感染症のオミクロン変異株のBA.5系統の国内感染高止まりを受けて、政府の水際対策の緩和が進まず、岸田首相が語る「G7主要国並みの円滑な入国」には程遠い状況だが、そうした中で、海外短期渡航者向けの水際措置を緩和したことになる。
 実際には、出発前の午後12時に検体採取した陰性証明を取得し、出発日の航空便で海外渡航し、翌々日の午前便で帰国する場合などには、日本で取得した検査証明書で日本に帰国でき、渡航先でPCR検査を受検し陰性証明を取得する必要がなくなる。ということは、2泊3日までの短期の海外旅行やビジネス渡航では、現地PCR検査の負担がなくなり、帰国前のPCR検査で陽性になり、滞在延期を余儀なくされる事態が解消される。