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2022.01.19

ウイングトラベル

★HIS、観光庁にガバナンス改善報告書を提出

 コンプライアンス意識改革や子会社管理強化
 
 エイチ・アイ・エス(HIS)は子会社のミキ・ツーリストとジャパンホリデートラベル2社によるGo Toトラベル不正受給問題を受けて、再発防止に向けた改善措置を講じるとともに、観光庁にガバナンス改善報告書を提出した。同社は今回の問題発生原因として関係会社との管理体制や内部通報制度の運用などが不十分であったことなどを挙げた。その上で再発防止に向けた改善措置として、一定金額以上の経常的取引について報告義務を課すなど、親会社による子会社管理体制の強化を図るほか、リスク・コンプライアンス委員会の活動を通じ、グループのコンプライアンス施策の実施や意識向上などを進めていくとした。
 HISは子会社2社が宿泊事業者のJHATと宿泊実態が伴わない契約があったとし、Go Toトラベル給付金と地域共通クーポンにおいて最大で約6億8000万円をGo Toトラベル事務局に返還すべきであるという調査委員会の報告を発表していた。一方で観光庁は不適切な使用分の返還を求めるとともに、HISに対して厳重注意を行い、改善案の策定に加え、本事案の事実関係の全体を明らかにするための調査を指示していた。

 

 自立性尊重の企業文化が問題是正の遅れに
 子会社の意識欠如やトップへの権限集中も一因