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2021.11.08

ウイングトラベル

★サウジアラビア観光の新たなイメージを醸成

 政府観光局が日本市場向けのセミナー初開催

 サウジアラビア政府観光局は、エミレーツ航空、デスティネーションコンサルタンツ、アル・シタウィと共同で、旅行業界向けウェビナーを開催した。同政観は今年9月に日本事務所を開設。今回が日本の旅行業界関係者に向けた初めてのセミナー実施となった。今回はサウジアラビアの観光関連の最新情報を始め、日本マーケットに照準を置いたさまざまな取り組みを紹介した。
 サウジアラビア政府は昨年6月にサウジアラビア政府観光局を発足。今年9月には日本事務所を開設し日本支局長に奥田重彦氏、事業開発部長に岡田有希帆氏を任命し、本国で日本担当マーケットマネージャーを務めるノウフ・アルハソン氏とともに活動を開始した。

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 セミナー冒頭では、同局アジア太平洋地区統括ディレクター モラッド タエビ氏が現地より登壇し、「サウジアラビアでは2019年に9月に電子観光ビザの発行を開始し、日本を含む世界49カ国から観光客がオンラインでビザを簡単に取得できるようになった。われわれとしては『最後の秘密の宝、サウジアラビア』というキャッチフレーズのもと観光の魅力を伝えていきたい」と意気込みを示した。また、奥田日本支局長は「日本では石油産出国であることや、歴史遺産が多い国というイメージはあるが、これからは今までとは違った新たなサウジアラビア観光のイメージを醸成していきたい」と語った。
 サウジアラビア政府は2016年に「サウジ・ビジョン2030」を発表。これは石油需要の減少を見据えて、石油依存度を経済の多様化を図る計画となっている。
 日本とのパートナーシップにおいては2017年に作成された「日・サウジ・ビジョン2030」の中でサウジアラビアの観光産業の促進を目指すことが含まれている。観光誘致のキーワードとしては「New Saudi」「豊かなサウジ」「温かいサウジ」を掲げ、これまでのイメージを大きく変える姿勢を示している。今後はこのビジョンに基づき、両国のクリエーター育成やアニメ制作、イベントの開催など交流イベントを計画している。
 このほか観光関連のトピックとしては、今年12月にサウジアラビア初となるF1グランプリがジェッダで開催。また、紅海エリアでは一大リゾート・プロジェクト「The Red Sea Project」が進行中で、2030年末までに、50軒の新たなリゾートが誕生。最大8000室のホテル、1300軒の住宅、マリーナやゴルフコース、レジャー施設が誕生する。
 さらに、砂漠の中に外壁がすべて鏡張り超豪華なコンサートホール「マラヤコンサートホール」の誕生や、2022年2月には、電気自動車によるオフロードラリー、また国際的ゴルフトーナメントの開催を予定するなど、これまでのサウジアラビアのイメージを覆す、ユニークなイベントが計画されている。
 セミナーでは、現地のDMCからのプレゼンテーションも行われ、アル・シタウィツアーズとデスティネーションコンサルタンツが登壇。最新情報やツアースケジュールなどが提案された。また現地までのアクセスとして、エミレーツ航空から最新のフライトスケジュールや最新情報が提供された。

※写真=サウジアラビア観光局のモラッド タエビアジア太平洋地区統括ディレクターが現地から日本の旅行業界関係者にメッセージを発信

※写真=奥田重彦日本支局長からサウジアラビアの観光の最新情報などを紹介