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2021.11.01

ウイングトラベル

★ANAHD、通期純損失1000億円と予想

 下期収支改善進むも需要回復遅れで「届かず」

 ANAホールディングスの片野坂真哉社長が10月29日、同日開催した決算会見のなかで、通期業績予想を下方修正することを発表した。同社は通期業績予想について、売上高は1兆600億円、営業損失1250億円、経常損失1400億円、そして当期純損失1000億円とした。
 片野坂社長はグループ総力を挙げて固定費削減や好調な貨物収入の最大化など、通期の黒字転換を目指して自助努力を重ねてきたことに言及しながら、「当初計画では欧米の先行事例を下に、日本でワクチン接種が進展すれば、国内線を中心に旅客需要が回復するとの前提をおいていたが、コロナ感染拡大による移動制限により、需要の本格的な回復が大きく後ろ倒しとなっている」と、国内の回復が当初見込んでいたケースよりも遅れていると指摘。10月以降、国内線需要に回復がみられてきたものの、「上期までに失われた期待収入が巨額であり、下期の収入合計ではカバーしきれないと判断し、通期の業績予想を修正することにした」と説明した。