NTTドコモ、ドローン用上空LTE通信料金プラン提供開始

　国内初、の上空モバイルネットワーク料金プラン

　NTTドコモがドローンを対象に月額4万9800円（税込）で上空におけるLTE通信を月間データ容量120GBまで利用することが可能な新料金プラン「LTE上空利用プラン」の提供をスタートした。ドローンを用いて上空でモバイルネットワークを利用することが可能となる料金プランの提供は国内で初めて。

　NTTドコモによれば、契約者がドローンを利用する際に、利用場所や日時、台数、高度などを事前に予約すれば、「LTE上空利用予約」もセットで提供する。 　上空におけるモバイルネットワークの利用は、地上で利用する電波への干渉を避けるため、電波法による監理のもと限定的な利用となっていたものの、昨年12月に上空におけるモバイルネットワーク利用を拡大する制度が整備された。 　NTTドコモでは、上空でのLTE通信端末の送信電力を最適化するネットワーク機能 である「送信電力最適化機能」を開発し、すでに運用を開始していたが、今回は上空で利用可能な周波数を限定する「周波数帯域制限（band制限）機能」も開発することに成功。これらの機能を活用し、上空でのLTE通信を基地局から適切に制御することで、地上でモバイルネットワークを利用する端末への電波干渉を軽減することが可能となるとしている。

　　また、LTE通信モジュール内蔵型ドローンを活用した実証実験として、中北薬品およびICソリューションズ、エアロセンスの協力の下で「LTEを活用した医薬品ドローン物流実証」を実施し、片道10kmを往復する目視外飛行に成功した。 　同社としては今後、「上空でモバイルネットワークを利用するドローン（セルラードローン」の活用が可能となることから、今回新たに提供を開始した料金プランをスタートさせた。

　　この新料金プランを契約してLTE通信が可能なセルラードローンを利用すれば、目視外での長距離飛行やリアルタイムのデータ伝送も可能となり、広範囲の農薬散布や生育監視、遠隔地への長距離物流、災害発生時における遠隔地のリアルタイム映像伝送など、さらに幅広いシーンで活用することが可能となるとみている。

※画像＝NTTドコモがドローン用上空LTEプランを国内初提供（提供：NTTドコモ）