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2020.04.03

ウイングトラベル

2019年の20〜24歳女性、出国率は驚異の45.8%

法務省確定値、若年層と女性が2000万人達成牽引

 法務省が発表した2019年(1〜12月)の出入国統計(確定値)によると、2019年の日本人出国者数は前年比5.9%増の2008万669人と初の2000万人台を突破し、出国率は前年比0.9ポイント増の16.2%まで上昇した(2019年10月時点の日本人人口をもとに編集部算出)。とくに、2000万人達成の原動力となったのは若年層と女性の伸びで、若年層では男女ともに5歳から29歳までのほぼ全ての年代層で出国者数が2ケタ増を記録。なかでも20〜24歳の女性は、出国者数は13.2%増の132万5530人、出国率は驚異の45.8%まで上昇した。25〜29歳女性も14.5%増の111万9205人、出国率39.1%に達し、20代女性だけで約244万人(前年比13.8%増)が出国。20代男性も健闘したものの約135万人(同比9.9%増)に留まり、依然として大きく水をあけられている状況だ。また、女性では、45歳から59歳、70歳以上の各年代層でも約10%の伸びを示し、女性の出国者数は9.5%増の946万963人に達した。男性は2.9%増の1061万9706人となっており、女性の出国者数が男性に迫る勢いを示して2000万人達成の原動力となった。
 2020年は年初来の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大による影響で、いまや海外旅行に出かけられるデスティネーション自体が皆無というかつてない事態に遭遇しており、2020年の海外旅行市場は極めて非常に厳しい状況に陥っている。ただ、かつてシニア層に支えられた海外旅行市場は、若年世代の台頭によって市場が多様化していることをこの統計から読み取ることができ、新型コロナウイルスの感染収束後には、市場回復に比較的時間がかかるとされるシニア層より先行して若者の需要が回復する可能性もある。収束後を見据えたリカバリー策をどう打つか、その時に備えた戦略を練っておく必要がある。

 

 20〜24歳女性の出国者数、年齢・性別で1位に躍進
 GWの10連休化等で子連れの家族旅行も増加
 20代女性の出国率、2年前より10ポイント強上昇
 LCC路線網拡充後押し、コロナ収束後の復便カギ
 東京都は出国者数426万人、出国率31.9%
 関西圏の出国率上昇、大阪府は19.7%に
 関空の出国者13.7%増、新千歳や那覇も2ケタ増
 コロナで国際線大打撃、感染収束の時期焦点に

※表1=年齢別・性別の日本人出国者数

※表1(参考)=年齢別・性別の出国率
※表2=住所地別の日本人出国者数と出国率
※表3=空・海港別の日本人出国者数