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2020.03.10

ウイングトラベル

上場企業の3割に新型コロナのマイナス影響

TSR調べ、最終利益で1000億円強の押し下げ

 東京商工リサーチ(TSR)は、上場企業への新型コロナウイルスの影響調査結果を公表した。それによると、3月6日14時までに情報開示した上場企業436社のうち、決算短信や業績予想修正などで新型コロナウイルスの影響に言及したのは290社、このうち売上高や利益面にマイナスの影響を受けた企業は87社(構成比30.0%)に達した。
 業績予想の修正分のマイナスを合算すると、売上高で4584億円、最終利益で1057億円もの押し下げ効果が出ている。
 修正額の最大は、売上、利益ともにエイチ・アイ・エス(HIS)だとして、売上高は前回予想比1250億円減、当期純利益は同比121億円減(当期純損失は11億円を予想)に業績予想を修正していることは既報の通り。

 

■インバウンド消失と国内消費低迷でダブルパンチ
 あらゆる中小企業が新型コロナで深刻な影響

 また、東京商工リサーチは、新型コロナウイルスの企業への影響について、全国ヒアリングの調査結果も発表した。それによると、無作為に抽出した全国の中小企業174社からヒアリングした結果、地域や業種を問わず、あらゆる中小企業に深刻な影響が出ており、1位は「サプライチェーンに支障」(構成比39.1%)、2位は「営業や生産活動、イベント中止に伴う受注・売上減」(25.9%)、3位は「国内消費不振」(13.8%)、「インバンド需要の低下」(9.8%)、「その他」(11.5%)の割合となった。