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2019.05.29

WING

仏軍事相、統合軽ヘリ開発着手前倒しを発表

H160Mを2026年から仏軍に納入開始へ

 フランスのフロレンス・パルリ軍事大臣は5月27日、統合(多軍種)軽ヘリコプター(HIL)プログラムの着手を2021年に前倒しすると発表した。HILプログラムは2017年にエアバス・ヘリコプターズのH160が機種選定され、現在の軍事予算法では2022年に開発着手の予定となっていた。今回の着手前倒しにより、フランス国防軍への最初のH160Mの引き渡しは2026年からに早まる。
 エアバス・ヘリコプターズ本社(マリニャンヌ)を訪問中に同大臣は、今年のパリ・エアショーのフランス国防省スタンドに展示される予定のH160M実物大モックアップを除幕した。また、同ヘリの公式名称は仏国防軍により「ゲパール」(チーター)と命名された。
 H160Mはモジュラー・ヘリコプターとして設計され、軍用型は一つのプラットフォームで、HILプログラムを通じ、特殊部隊の潜入、防空、火力支援、対艦戦など陸軍、海軍、空軍の必要に応じる。
 来年には運用を開始するひとつのプラットフォームを作り、HILプログラムはこのカテゴリーでの既存世代のヘリコプターに比べて、特に維持の単純化、より低い運用コストなど、民間用H160における先進的な固有の数々の恩恵を受けることになる。
 なお、HILプログラムにおける導入予定機数は陸軍80機、海軍49機、空軍40機となっている。

 

※写真=公表されたH160Mゲパールの原寸モックアップ。赤外線暗視装置、ミサイル、ドアガンなどフル装備だ(提供:エアバス)

※写真=側方から見たH160Mゲパール(提供:エアバス)

※図=HILの概要の説明図。(提供:エアバス)