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2021.04.20

ウイングトラベル

★20年度の出国日本人数、年間たった30万人

 法務省、外国人入国者数も32万人、市場消失

 法務省の出入国管理統計によると、2020年度(2020年4月〜2021年3月)の年間の出国日本人数は、前年度比98.3%減の30万6312人となり、年間30万人台という驚異的な少なさを記録したことがわかった。出国日本人数は2019年(1-12月)に史上初の2000万人を突破したが、2020年度(4-3月)は一転、その1.5%に当たる約30万人まで急減し、市場は消失した。年間30万人台といえば、海外観光渡航の自由化から2年後の1966年(34万1358人)とほぼ同数で、54年前のレベルまで大幅に後退した。また、2020年度の外国人入国者数についても、98.8%減の32万3726人にとどまり、2019年(3118万7179人)の1.0%まで市場が縮小、こちらも54年前の1966年の外国人入国者数(33万8584人)のレベルまで需要が後退した。

 

 3月の出国日本人数、89.4%減の2万8900人
 19年比98.5%減、1-3月は98%減の10.2万人

 法務省の速報値によると、3月の出国日本人数は前年同月比89.4%減、19年同月比で98.5%減となる2万8900人だった。去る1月14日より全ての国・地域とのビジネストラック、レジデンストラックの運用を停止。また、政府は3月8日より1日当たりの総入国者数(日本人、外国人を含む)を2000人程度に制限し、国土交通省を通じてエアラインに日本到着便の乗客数を抑制するよう要請しており、3月の出入国者数は引き続き低水準で推移した。

 

※表=2020年度の空港別の出国日本人数(法務省統計をもとに編集部算出)

 

 3月の外国人入国者、19年比99%減の1.9万人
 2ヶ月連続で1万人台、1-3月は8万8900人

 一方、3月の外国人入国者数は前年同月比91.1%減、19年同月比で99.3%減となる1万9390人だった。3月も1万人台という低水準で推移したが、前月の2月に比べればやや増加した。ただ、外国人入国者数は昨年11〜12月に単月7万人近くを受け入れるなど、出国日本人数を上回るペースで回復していたが、年明け以降は変異株への対応から出入国制限が再度強化され、外国人入国者数は出国日本人数を下回っている。

 

※表=2020年度の空港別の外国人入国者数(法務省統計をもとに編集部算出)