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2019.07.11

WING

中部・犬塚社長、菅長官発言受け「グラハン人材不足は事実」

関係各社とワーキング・グループ結成、需要拡大対応を加速

 中部国際空港会社の社長に去る6月27日に就任した犬塚力社長が7月11日、都内で記者会見を開いた。去る6月24日の日本旅行業協会(JATA)通常総会の挨拶に登壇した菅義偉内閣官房長官が「中部経済界から、中国が要望した週50便を中部空港サイドがグランドハンドリング能力を理由に断ったと聞いた」と発言したことについて、犬塚社長は「(週50便を断ったということが)あったかどうかということは置いておいて」と前置きしながら、「グランドハンドリングが人材不足で大変厳しい状況であることは確か」とコメントした。
 この問題で菅官房長官は「航空局に厳しく指摘した」とも発言しており、中部空港会社としては「我々はグランドハンドリング各社と打ち合わせをしながら、我々としてできることに取り組む。議論を重ねており、各社とも対応を進めて頂いている」と、グランドハンドリングの人手不足解消に向けた取り組みを加速していることを明かした。
 この問題について各務正人副社長も「急激な需要の拡大があったことから、グランドハンドリング、ウィングサービスについて供給側の体制として非常に苦しい体制であることは事実」であることを認めた。その対応として「既に私どもの空港でもウィングサービスのワーキング・グループ、グランドハンドリングのワーキング・グループを結成して、情報公開しながら需要対応を図ることができるような取り組みを始めている」ことを明らかにした。
 ただ、一方でグランドハンドリングなどの人手不足問題については、「この問題は中部空港のみならず、日本中で起きている問題だ」とも指摘。「その意味では一空港管理会社の問題ではなく、国を挙げてこの問題は取り組まなければならない。国からもそのような主旨のご指導を受けている」と話した。

 

悪化する日韓関係、韓国線への影響は
足元は需要拡大も今後の需要動向注視

 

第2滑走路建設、「地元の熱い期待」
路線網拡充で発着回数・旅客数増加を

 

安心安全最優先に地域に愛され親しまれる空港に

 

※写真=6月27日付で中部空港会社の社長に就任した犬塚力社長