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2019.06.19

WING

JAL株主総会、1149名の株主が参加、飲酒事案など質問

配当は55円、取締役8名再任と新任2名で可決

 日本航空(JAL)の第70期定時株主総会が6月18日に都内で開かれ、株主1149名が参加した。質問者数は12名で、時間は2時間51分だった。株主の多くは、去年から続けて発生した飲酒事案に関心を持って、経営陣へ今後の対策や再発防止などについて、質問を投げかけた。会社側が提案した1号議案の剰余金処分、2号議案の取締役10名の選任、3号議案の監査役1名の選任、については、原案どおり承認された。
 JALが提案した第1号議案剰余金処分は、配当を普通株式1株当たり55円、総額191億8908万9865円とすること。年間の配当金は110円となる。第2号議案の取締役の選任は、3名の社外取締役を含む8名の再任と、豊島滝三専務執行役員、権藤信武喜常務執行役員が新任取締役候補として提出され、全10名の取締役選任が承認された。3号議案の監査役の選任は、田口久雄氏の辞任によって監査役を退任するため、斉藤典和氏を新任監査役候補として提出。総会で承認された。

 

赤坂社長が飲酒事案謝罪、本質的な課題抽出
上がらない株価も「要因の一つ」と認識

 

 議長を務めた赤坂祐二社長は冒頭、グループ含め連続して発生した、乗員による飲酒の不適切事案について「株主の皆さま、お客さま、社会の皆さまの信頼を損なう事態を招いたことを心よりお詫び申し上げる」と述べて謝罪。再発防止策の着実な実行と、本質的な課題の抽出について着手していると説明した。また、株価がアナリストの目標値よりも水準を下回っていることに「続いた不祥事が(株価が)上がっていかない要因の一つ」で、経営の責任だと言及。その上で「信頼を一日も早く回復できるよう全力で取り組んでいく」と話した。

 

国際線、20年羽田増枠分は秋ごろ発表
成田を重視、ZIPAIRの展開に期待

 

国内線、グループと提携エアでトータルネットワーク
網の目のネットワークで地方送客に貢献

 

根強い整理解雇問題、動議に対して苦言も

 

※写真=JALの定時株主総会には株主1149名が参加した