2019.01.23

WING

NEC、放射線耐性高い半導体チップを宇宙で実証

NEDOプロジェクトで開発したNB-FPGA採用

 日本電気(NEC)はこのほど、放射線耐性の高い半導体チップ「NanoBridge-FPGA(NB-FPGA)」を開発し、宇宙空間における動作の信頼性に関する実証実験をスタートする。これは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトの成果を活用したもので、去る1月18日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)がイプシロンロケット4号機で打ち上げた革新的衛星技術実証1号機の中の小型衛星「小型実証衛星1号機(RAPIS-1)」に搭載した。
 NECによれば、放射線が強い宇宙環境下でエラー率計測などのNB-FPGAの基礎的なデータ蓄積・評価を行うほか、画像データの圧縮などの動作を通じてNB-FPGAの機能が正常に働くかなどを検証する。この実証結果をベースにNB-FPGAの事業化を推進し、人工衛星機器のほか、自動車や医療分野への展開を進めるとともに、IoT機器の高度化と省エネルギー化を図ることを目指す。
 画像など大容量データの高速処理ニーズの高まりやIoT化の加速を背景に、高い電力効率と処理性能を両立できる半導体チップとして、ユーザーが電子回路を書き換え可能なFPGAの採用が拡大中だ。FPGAは、電気信号を切り替えるためのトランジスタの素子サイズを微細化することで、チップに搭載する回路規模を大きくしているが、微細化するほどトランジスタのリーク(漏れ)電流が増え、それによる消費電力の増加が課題となっていた。

 

※写真=NECが開発したNB-FPGAを宇宙で検証する(提供:NEC)