2018.05.09

WING

新戦闘ヘリコプターについて情報提供企業を募る

装備庁、将来陸自が取得検討の可能性ありとして募集

 防衛装備庁は5月7日、新戦闘ヘリコプターについて情報提供企業の募集公告を行った。これは陸上自衛隊が将来的に取得に係る検討を行う可能性があり、取得の是非や取得方法等を検討するに当たって、情報提供する意志のある企業を募集するもので、対象企業はヘリコプターのメーカー、輸入商社となっている。
 これは陸上自衛隊が59機保有(2017年3月31日現在)するAH-1S対戦車ヘリコプターの後継機(いわいるAH-X)に関する検討のことであり、担当窓口は防衛装備庁プロジェクト管理部装備技術官(陸上担当)となっている。
 AH-1Sは陸上自衛隊向けに昭和57(1982)年度より平成12(2000)年度までに90機が調達され、順次老朽退役し、59機が運用されている。後継機としてAH-64Dアパッチ・ロングボウ戦闘ヘリコプターが13機調達されたが、米側でのD型の生産中止などにより以降の調達が打ち切られ、AH-1Sの後継機については、その可否も含めて未定となっている。

 

 AH-1Sの後継機の可否含め検討へ

 AH-1Sは陸自の第1〜第5対戦車ヘリ隊に配備されているが、第2、第5対戦車ヘリ隊は既に1個飛行隊に編成を縮小している。当初の導入目的は対戦車戦闘を主目的にしており、その後、対海上火力としての運用も行われたが、AH-1Sが十分活用されたかどうか、必要性についての意見が分かれるところだ。ひとつには、陸上航空の上級幹部でAH-1Sの操縦経験者が少なく、その有効性が師団長などの高級幹部に伝わりにくかったことも指摘される。
 当初の計画になかったV-22オスプレイの導入もあり、UH-1Xの純国産案が実現しなかったことなどから、AH-Xの検討は後退した観が強かった。
 ここにきてAH-Xに関する情報提供を求めることになったのは、次期防衛力整備計画に盛り込むか否か検討が必要となったためと見られる。
 純国産の観測ヘリコプターOH-1に続いて、多用途ヘリの純国産、その改良型として国産の戦闘ヘリ開発という構想が陸自と国内メーカーに存在したことは確かであった。しかし、いわゆる官製談合事案で多用途ヘリの国内開発が中止され、今後戦闘ヘリの国産は難しいと見られる。

 

※写真=AH-1Sの後継機の検討で情報提供求める