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2019.04.11

WING

NAA、放射性物質含む爆発物検知部品が不明に

放射線量は極少量、人体影響ほぼなし

 成田国際空港会社(NAA)は4月10日、拭き取り式爆発物検出装置(ETD)の部品で放射性同位元素のニッケル63を含むイオンモビリティスペクトラム(IMS)セル1個の所在が不明となったことを明らかにした。同部品の放射線量は極めて少なく、人体への影響はほぼ発生しないが、NAAでは「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」に基づいて、原子力規制委員会と成田国際空港警察署に報告を行って、部品の捜索を行っている。
 所在が不明となったIMSセルは、縦160×横100×高さ100ミリの箱状の部品。ETDへ実装して、爆薬などの成分を気化させて、イオン化して分析する。放射線量は年間24.3マイクロシーベルトと極めて少ない。これは、1人当たりの自然界から放射する線量2.4ミリシーベルトの約100分の1に当たり、極めて少なく人体への影響は、ほとんどないという。

 

※写真=IMSセルの外観(提供:NAA)